株式会社マルシン

Environmental Issues環境課題への取組み

揮発性有機化合物
(VOC)
排出量削減に
対する取組み

主用材料の塗料及びシンナーについては、大気汚染防止法・VOC規制や埼玉県生活環境保全条例等でVOCの排出量削減を求められています。
弊社においても、環境負荷の低減に貢献する事を「改善目標」として全社で取り組んでいます。

VOC処理設備の設置

松伏工場1F・2F焼却炉に触媒型VOC処理設備を設置しました。

粉体塗料の導入

溶剤型塗料の使用量を削減する為、水性塗料やハイソリッド塗料等の採用を検証しましたが、作業性・設備投資金額及び市場動向から粉体塗料を採用しました。

粉体塗料は耐候性やロット量の問題で現在の建設業界では主力塗料ではありませんが、将来性は非常に高い。
以下は主な問題点とその解決策や今後の展望です。

1.色決定に時間がかかる

(実情)特別色・指定色の粉体塗料の生産には時間がかかる(通常1か月ほど)ことと色見本の作製においても同様の工程がかかる。
(提案)粉体塗料メーカーと候補色の色出しが可能なことを事前協議し、溶剤系塗料で一旦色出しをする。塗膜の肌感はベースにエポキシ粉体を入れて近くする。

2.短納期に対応できない

(実情)前述のとおり、粉体塗料の生産には日数を要すため、溶剤系塗料のように短期で調色をする、といったことができない。
(提案)塗料メーカーの中には従来に比べて小ロット・短納期で生産・販売するメーカーも出現してきたため、そういったメーカーを指定することもひとつ。
一番は事前の打合せで、色・量(特に量は弊社以外の分も取りまとめることでコストを大幅に削減できます。)

吹付技能を向上し単位当りの塗料使用量を削減する

  • 吹付時の付着効率を10%向上させ塗料の使用量を▲20%削減しました。
  • 均一な塗膜の形成で過剰膜厚を▲5%削減しました。
  • 塗料の付着効率の良い静電ガンや温風塗装機に切り替えました。
~ マルシンの
粉体塗料市場開拓への主な取組み紹介 ~
~ マルシンの主な取組み ~
  • 下塗塗料の粉体化推進
  • 日本建築仕上学会 環境配慮形焼付塗装標準化検討委員会への参加
  • QUALICOATライセンス認証取得。
ライセンスについての詳細はこちら

こういった取組み等により粉体塗料全体の使用量は徐々に増加しています。

粉体塗料市場動向についてはこちら

鉛・クロム規制に
対する取組み

 塗料における重金属類(鉛・クロム)は健康障害を引き起こす有害な化学物質といわれています。
最近では、環境省によるグリーン購入法や東京都による鉛ガイドラインなど重金属に対する規制が制定され塗料成分中から重金属の排除が進んでおります。

塗料用標準色の色出しについて

社団法人日本塗料工業会2007年D版より環境負荷低減のため下記の変更を施しています。
(グレースケール・環境対 応色・日本塗り床工業会標準色など24色追加)

環境負荷低減のための変更

  • 全 色 ・・・鉛・クロムフリー顔料の原色で色出し
  • 塗料樹脂・・・NCラッカー → アクリル樹脂ラッカーに変更

そのため、2年毎発行のC版までの塗料用標準色と同じ番号であっても、僅かに色合いが異なる色票があるD版ではその色合いが違う色票に対し、Mマークで印をしています。それ以降の版はMマークは付いていません。

~ マルシンの
鉛・クロム規制に対する取組み ~
~ マルシンの主な取組み ~
  • 主要下塗り塗料のクロムフリー化⇒2003年11月以降
  • 色サンプル帳(マルシンカラーNo.5)における重金属フリーの塗料原色使用⇒2004年8月
  • ノンクロム薬液処理の具体化に向けた取組み⇒実験ラインの導入及び各試験のラボ活動に参加

アスベスト(石綿)
不使用について

項目
化成処理関連
塗料関連
溶剤関連
養生関連
裏打関連*
確認日
H17.12.21
H18.01.12
H17.11.25
H17.12.26
H17.11.25
結果
不使用確認
不使用確認
不使用確認
不使用確認
不使用確認
*グライト「結露防止材グライト グライト工業(株)製」 *ペフ「電子線架橋ポリエチレンフォーム トーレペフ」

上記裏打材の2製品と同様の使用目的があるものには、アスベスト(石綿)を含有している製品があるようですが、弊社では含有していませんので、安心してお使い頂けます。

ホルムアルデヒド規制に
対する取組み

厚生労働省は特に健康被害の原因になると推定される13品目について室内における空気中の濃度指針値を記しております。【表1】

○国土交通省(建設基準法の法の改正)
【表1】の指針値は規制を伴うものではなく、ガイドライン(目標基準)というべきものですが、平成15年より施行された改正建築基準法はこの指針値を達成することを目標として立案され、公的規制のスタンダードになっています。
改正建築法では室内汚染の有害化学物質として「ホルムアルデヒド」「クロルピリホス」を規制対象品目として挙げていますが、クロルピリホスは主に防蟻剤に使用されておりますので塗料に直接関係するのはホルムアルデヒドということになります。

【表1】厚生労働省室内濃度指針値

物 質 名
ホルムアルデヒド
トルエン
キシレン
パラジクロロベンゼン
エチルベンゼン
スチレン(モノマー)
クロルピリポス
フタル酸ジ-n-ブチル
テトラデカン
フタル酸ジ-n-エチルヘキシル
ダイアジノン
アセトアルデヒド
フェノブカルブ
指 針 値
μg/m3 (ppm/25℃)
100(0.08)
260(0.07)
870(0.20)
240(0.04)
3800(0.88)
220(0.05)
1(0.07ppb)
小児0.1(0.007ppb)
220(0.02)
330(0.04)
120(7.6ppb)
0.29(0.02ppb)
48(0.03)
33(3.8ppb)
おもな排出源
合板、接着剤
接着剤、塗料
接着剤、塗料
防虫剤
断熱材、塗料、床材
断熱材、塗料、床材
シロアリ駆除剤
軟質塩ビ樹脂、塗料
接着剤、塗料
軟質塩ビ樹脂、塗料
シロアリ駆除剤
合板、接着剤
シロアリ駆除剤
※総揮発性有機化合物(TVOC) 暫定目標値400μg/m3
単位について:ppm:体積濃度(part per millionの略)。1ppmは100万分の1の濃度。
1m3中に1cm3の汚染質がある場合、1ppm。1ppbは1ppmの1000分の 1μ/m3・mg/m3:重量濃度。
1m3中の汚染質量を示す。1000μg/m3=1mg/m3

○ホルムアルデヒド規制
 使用制限
 建築関係の使用される塗料のホルムアルデヒド放散速度(放散量)に応じて、規制対象外から使用禁止まで4段階に区分して、使用面積制限を設定しています。【表2】
(建築物の構造・換気等の前提条件にて使用可能面積は異なります。)

【表2】等級区分と表示

等級区分
表示方法
放散速度(μg/m3・h)
放散量(mg/L)
法規制対象外
F☆☆☆☆
5以下
0.12以下
3種
F☆☆☆
5超20以下
0.12~0.35
2種
F☆☆
20超120以下
0.35~1.80
1種
120超
1.80以上
※放散速度は小型チャンバー法、放散量はデシケータ法で測定する。
単位について:放散速度:μg/m3・h 1時間に1/m3より放散される物質の重量(μg=100万分の1g)
放 散 量:mg/L  1リットルの水に溶解した物質の重量
~ マルシンの
ホルムアルデヒド規制に対する取組み ~
~ マルシンの主な取組み ~

 現行、上記改正建築基準法による規制は現場塗装に使用される塗料が対象であり、工場塗装用塗料は対象外ではありますが、塗膜からの発生量(放散量)がF☆☆☆☆に相当する塗料の使用を推奨しています。

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